【意味がわかると怖い話】髪の毛
俺の名前は、西森祐輔(38)
少年時代から爺臭くて、
高校の時のあだ名は「亀仙人」
おまけに、
顔が某スナイパーみたいに厳ついもんだから、
女にもひかれて…
気が付いたら、彼女いない歴、38年です(笑)
自分の顔見るのが辛くて、
家に鏡は置いてないし、
外でも極力見ないようにしてる。
でもね、こんな俺にも、
この間初めて彼女ができたんだよ!
名前は、志帆。
会社の同僚で、榮倉奈々に似ている。
可愛いだけじゃなくて、
こんな俺と付き合ってくれる、
とっても優しい娘なんだ!!
にしても、最近家の様子がおかしいんだ。
家中に、髪の毛がおかしいんだ。
この間なんて、風呂場にいっぱい落ちてて!!
風呂場に髪の毛とか、
恐怖以外の何物でもないよ(:_;)
長さ的に志帆の髪の毛と同じくらいだけど、
愛しの彼女にそんな事聞いて、
「臆病者!」と思われたくないし…
さらに悪い事に、
最近志帆の態度がよそよそしいんだ…
なんなんだよ
俺ん家には何かが、幽霊がいるのか!!?
そして、ついに別れを切り出されてしまった。
理由は、「気持ち悪いから」だそうだ。
初めての彼女に、そんな事言われるなんて…
俺は落胆すると同時に、怒りが込み上げてきた。
クソ幽霊め!地獄に落としてやる!!
そう思い、
俺は高名な霊能者の元を訪ねるため、
県外の有名な寺へ行く事にした。
電車の中では、
女子高生達がこっちを見てニヤニヤするのが気に喰わない。
そんなに俺の顔が面白いか!
さらに驚いた事に、寺に向かう途中、
地元のやくざらしき奴に頭を下げられたのだ!
さらにさらに寺につくと、
観光客らしきおばさんに、
「本堂はどっちにありますか?」と聞かれた。
俺だって今来たばかりなんだよ、ババァ!!!
案内板を見て、
俺もやっと、本堂に行き、
その霊能者に会う事ができた。
事情を話すにつれて、
霊能者の顔が暗くなる。
俺に憑いている霊は、
そんなにたちが悪いのか!?と不安になっていると、
霊能者は俺に数字がかかれた紙を渡してきた。
「783640」